なぜ欧州の文明のみが機械文明成立できたの? (1/2) - 科学 - 教えて!goo
No.14 non_ed_ta様の問いかけが大変興味深く、個人的に思うことを述べて見るのも、質問者様への参考になればと思い(削除されるかな?)。
以下は、反論ではないでく、思考実験的な遊びだとご了解をお願いします。
>ギリシャ哲学のおかげと考えております
> →スコラに関するものでしたっけ、それが、他の方の回答された印刷などとも関連しているとは思います。しかしなぜギリシャは発達しなかったのでしょうか?
いろいろある原因の中で、一つは数字があると思われます。ギリシャからローマへ引き継がれたローマ数字は、計算に不向きです。対して、アラビア数字は、極めて実用計算に便利でした。
数学の発展は、まずは数の扱いが大事ですから、数が扱いにくいと発展に支障が出ます。そして、数学は科学 や経済学を始めとする学問に基礎を与える非常に重要なものです。
古代ギリシアでは、円周率を始めとする無理数まで発見したり、数が世界を作っていると考える学派まで出現したほど、数学を重視したものの、ゼノンのパラドクスに答えられるほどの数学には発展できませんでした。
もちろん、国力の衰退はあります。しかし、アテネはローマ時代に入っても、学問の地として尊敬されていました。文化的文明的に影響力はあったわけです。国力の衰退は、あまり重視するべきではないと考えています。
>表音文字(アルファベット)という…
> →表意文字だとなぜ文明が発達しないのかが、いまいちしっくりしませんでした。
どのように私は、廃棄物調理済み食品を取り除くのですか?
現代の英語で言えば、大文字小文字を同一視し、記号を除けば、たった26文字です。それで全て表せます。もちろん、それで作った単語の意味は、辞書を引くなり、知っている人に聞くなりしなければなりませんが、とにかく26文字でスタートできます。
一方、中国で発展し、日本も取り入れた漢字は、膨大な数になります。何かを学ぶ前に、膨大な漢字を覚えねば、書物による知識習得も、研究成果を書き残すこともできません。しかも文字ごとに多義のことが多く、二文字以上の熟語の前に、文字ごとの多義性も学ばねばなりません。それを避けて、口伝に頼っても、低い限界に留まらざるを得ません。
この差は、知� �の普及に多大な影響を及ばすと考えてよいと思われます。そういう意味において、日本で平仮名と片仮名が発明されたのは、興味深いことのように思います。
>原動機(=蒸気機関)
> →ではなぜ、蒸気機関が発明できたのでしょうか? イスラムや中国でも先行して発明できたのではないでしょうか?
クーパーは何をしている
イスラムではローマ滅亡後、ギリシャやローマの知識人や記録の影響もあり、急速に知的先進性を持った時期があります。ただ、宗教的な規制が強かったこともあり、その後の学問の自由な発達に何らかの制限があったのかもしれません。
中国では、東洋の特徴が現れ、青銅や鉄の金属の実用利用、森林資源の枯渇前に石炭を使用するなど、いろいろと出だしは早かったのですが、それを継続的に発展させることについて、熱心ではなかったことがあります。
上述の文字の性質も原因の一つと考えられます。歴史や法律や道徳に熱心だけど、技術に対する軽視の伝統もあります。知識を系統的に文書化することに、あまり熱心でない伝統もあります(そ� �を優れた個人の頭脳に求めるため)。
実際、金属の利用で言えば、銅銭作りに熱心で、せっかく鉄を作っても、銅銭作りの補助材料に用いたり、残った鉄を、安物としての鉄銭にしたりしていました。
技術を、道具を発展させるのではなく、個人の技能に求めるような「道」を尊重する伝統もありました。
もちろん、産業革命を起こすような素地はあったとは思いますが、それが花開くには、トータルとしての環境には、あまり恵まれていなかったように感じられます。
>コークスと鉄鉱石を混ぜて銑鉄を取り出す還元製鉄法が実現…
> →なぜ還元製鉄法が確立できたのでしょうか。科学・数学ではイスラムも中国も同程度の水準をもっていたのではないでしょうか?
それは女性の曲線を動作しますか
上記と同様です。ちょっと、西洋のある事例を紹介しましょう。ある素材を製造する工場がありました。大きな鉄鍋に、複数の減量を入れて加熱してかき混ぜる工程がありました。職人らは、乱暴にガンガンと大きな音を立ててかき混ぜると、品質の良い素材になることに気づき、そうしていました。これを見た技術者が、はたと「鉄が鍵だ!」と気づき、鉄の化合物を原料に加え、安定して品質を向上させることに成功しました。
これの例で言えば、中国では乱暴にかき混ぜるとことまでは、その優れた直観で気づき、先行したといえます。しかし、そこで「なぜ?」が起こりにくかった。そういう感じだと思います。
>大航海時代とその発展が…� �易のための市場が広がることになり…
> →大航海時代はなぜ実現できたのでしょうか。過去にフェニキアなどでも同等の艦隊を地中海という限られた範囲ですが成立させています。なぜ、フェニキュアは富を確立させタにもかかわらずそれ以上の文明を発達させえなかったのでしょうか?
まあ、フェニキアも、その植民都市から発展したカルタゴも、外敵に滅ぼされたこともありますからね。
それよりも、地中海の航海と、大西洋や太平洋の航海は、まったく質的に違い、必要な技術も違います。大地を眺めながら、それを頼りに穏やかな地中海を航海するのと、周囲は海しか見えない広大で、しかも嵐も無風も頻繁にある大洋航海は違うものだということでしょう。
中国も航海技術は発達は早かったのですが、陸路も豊富ですし、何よりも周辺諸国が朝貢してくるわけで、あまり外洋にまで発展しようという意欲に欠けていた面があります。
一方、ヨーロッパ諸国は、そういう周りが自然になびいてくるわけでもなく、領土を拡大することにも限界があり、� ��洋の先にある地域への進出意欲が高まったと考えてよいと思われます。それで、マゼランやコロンブスなどに、国家をあげて援助して、航路開拓に乗り出したのではないかと思います。
>機械文明の為のインフラに恵まれていたから…鉄の安価で大量入手と交通…
> →上記の「還元製鉄法」の項目と同じ疑問があります。なぜ中国ではできなかったのでしょうか?
既に述べたように、せっかく金属精錬技術を持っても、銭の鋳造に熱心で、機械を作ると言うことに熱心になれなかったと思われます。
>活版印刷よりも先に中国で印刷が発明
> →上記の「表意文字」の項目との相乗効果が、発展の一端であったと思いましたが、なぜ、中国ではそれ以後の発展がなかったのでしょうか。逆になぜヨーロッパだけで発展 したのでしょうか。
既に述べたように、文字数であろうと思われます。アルファベットベースなら、量は多くとも少ない種類で済みます。膨大な数の感じでは、この点は圧倒的に不利でしょう。
>その一つが「特許」です。…追いつき追い越さないと大儲けできない、
> →特許のもとになる技術がなぜ確立し発展していったのでしょうか?
スロースターターであっても、できるだけ全てを文書で残す伝統があるせいでしょうね。しかも、印刷技術ができると、文字数の少なさもあって、急速に文書ベースで知識を普及できます。
また、そうして知識がオープンであったからこその、特許です。誰でも文書で、ほぼ何もかも知ることができるから、学べば真似ることができる。しかし、真似だけが流行すると、新しいものはできず、発展が止まることは為政者にも分かったのでしょう。優れた発明、発見を促すためにも、それを成し遂げた人々の利益と名誉を守ることで、 新規性への意欲が高まり、学問や技術の発展に寄与するという、良い循環につながったように思います。
>西洋では「新しいことへの挑戦」ということ自体が流行しました
> →なぜ上記のような挑戦が流行したのでしょうか?
既に述べた、領土拡大の困難や特許のようなことがあったからでしょうね。しかし、これらが過度に進んで、広域での戦争増加、広範な植民地支配、中世では廃れる傾向にあった奴隷制度が暴力的に再発した等々の弊害もあったことは、よく理解しておくべきことだと思います。
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