あいむの珍妄想ページ 〜ののキューブ 〜AIXサーバーを調達する
UNIXサーバーのメリットは以下のようなところにある。
・OSが軽いため、処理が早い。負荷に強い
・長時間の連続運用に耐える(Windowsのように頻繁な定例リブートが要らない)
・不正なエラーが起こりにくい
・保守用コマンドが豊富。それらを組み合わせた簡単なプログラム(シェル)が作れ、マシンの管理がしやすい
・Windowsに比べ内部処理が追いやすく、障害解析等がしやすい
UNIXといってもいろいろあるが、その中でも以下の理由でIBM製の商用UNIXであるAIXを使用してはと考える。
・銀行系システム会社以外では、企業でメインに使われることは少な く、それ程シェアがない => その分セキュアともいえる
・マシンの処理能力が高い(CPU:PowerPC)
・参考書類が揃っている(RedBook等)
・サーバーアプリケーションが一通り揃っている。(IHS,WAS,DB2,Tivoliなど)
1.AIXサーバーはどこで調達すればいい?
ヤフーオークションや、中古ワークステーション販売業者を利用し、中古を購入するといい。
秋葉原にも、UNIX本舗という店があるので、現品をみたいなら当場所でチェックできる。
現品が複数ある場合は、シリアル番号をチェックして、なるべく新しいのものを購入するようにする。
2.おすすめの機種は?
個人で購入できる中古AIXサーバーは実質以下に限られる。
A.小型軽量タイプ ・RS/6000 Model 7043-140(43P-140)
・RS/6000 Model 7043-240(43P-240) [Dual CPU]
・RS/6000 Model 7043-150
・RS/6000 Model 7044-170(44P-170)(注意:側面カバーの固定ツメが欠けている場合が多い)
B.中型タイプ:CPUを2つ積んでいる場合が多い。かなり大きく重量があるため個人宅に置くのは限界。
・RS/6000 Model 7024-E30
・RS/6000 Model 7025-F50
・RS/6000 Model 7043-260(43P-Model260)
・RS/6000 Model 7044-270(44P-Model270)
C.ラックマウント
・RS/6000 Model 7046-B50(注意:デフォルトでグラフィックカードがついていない)
3.ヤフーオークションで購入する際の注意
出品者は、中古販売業者であることが多く、ほぼ現品渡し。ノークレームノーリターンとなる。
もし可能なら、質問欄で以下を確認してもらうようにお願いする。
(1)添付物の確認
サーバー本体に付属する添付物を確認する。
A.AIXインストールCDの添付
AIXインストールCDが添付されているかどうか確認する。ない場合は、システム破損時にリカバリーできるよう、
別途システムBKUP用のテープドライブを用意しておくのが望ましい。
B.マニュアルの添付
ユーザー・マニュアルについては、� ��下サイトよりダウンロードできる。そのため紙媒体でのマニュアルは特に必要ない。
pSeriesおよびAIXインフォメーション・センター ハードウェア資料
C.鍵
44P-170等、機種によっては、鍵がないと筐体カバーを開けられないものがある。
ハードウェア拡張する予定がなければ無くても構わないが、重要視すべきポイントではある。
(2)マシン情報
最低限「CPUのタイプ、数、クロック数」「メモリーの総容量」「ディスクの数、サイズ」「グラフィックカードのタイプ」は確認する。
以下の手順で確認できる。
その1 - AIX OSが導入されていない場合 ----
A.マシンの電源を投入する前に、接続している外部デバイス(CD-ROMドライブ、テープドライブ、外部ディスクなど)が電源ONに
なっていることを確認する。
B.マシンの電源を入れる。
パラノイアパラノイアは、誰もがあなたを得るために来ている
C.マシン起動後、白い画面になり画面の下部に左から右にアイコンが表示されはじめたら、当アイコンが表示されきる前に急いで
「F1」キーを押す。 -> Graphical SMS(System Management Service:システム管理サービス)が起動する
D.「System Management Service」画面で、「Config」アイコンにカーソルを移動し、Enterキー押下。
E.出力されたマシン情報を確認する。
例)
Device Names PowerPC,POWER3 200MHz L2-Cache,4096K PowerPC,POWER3 200MHz L2-Cache,4096K <-- CPUはPowerPC-POWER3 200MHzが2つ Memory Memory Card Slot 2,module slot=1 size=128MB Memory Card Slot 2,module slot=1 size=128MB - Memory Card Slot 2,module slot=1 size=128MB - Memory Card Slot 2,module slot=1 size=128MB - <-- 128MBのメモリが4つ Service Processor Table Port LPT addr=378 COM addr=3f8 COM addr=2f8 Audio Keyboard Mouse Diskette addr=3f0 Integrated SCSI cntlr id=9 Tape id,lun=0,0 CD-ROM id,lun=1.0 4512MB Harddisk id, lun=8,0 4512MB Harddisk id, lun=9.0 <-- ディスクは4.5GBが2つ Integrated Ethernet Integrated SCSI cntlr id=7 PCI Adapers Serial Number 1062171 Firmware Level SPX99028 ROM Level PX990202 Part Number 94H1167 EC Number 12605070 SerialNumber L808331001 ERU Number 94H1169 Part Number 94H1167 EC Number 12605070 SerialNumber L80344185 ERU Number 94H1169 Part Number 08L1304 EC Number E78357 SerialNumber L308313119 ERU Number 08L1303 |
その2- AIX OSが導入されている場合 ---- A.CPU
認識されているCPUの数とステータスを確認する
> lsdev -C | grep proc proc0 使用可能 00-00 プロセッサ proc2 使用可能 00-02 プロセッサ <-- CPUは2つ。ステータスOK |
CPUの詳細情報を確認する
> lsattr -El proc0 state enable プロセッサの状態 偽 type PowerPC_POWER3 プロセッサ・タイプ 偽 |
B.メモリー
システムとして使用可能な実メモリ容量を確認する
> lsattr -El sys0 (省略) 記憶喪失の映画realmem 524288 使用できる物理メモリのキロバイト数 偽 <-- 使用できる実メモリの容量 fwversion IBM,SPX99028 ファームウェア版および改訂レベル 偽 pre430core false 430 以前のスタイルのコア・ダンプを使用 真 modelname IBM,7043-260 マシン名 偽 |
C.ディスク
認識されているディスクの数とステータスを確認する。
> lsdev -Cc disk hdisk0 使用可能 10-60-00-8,0 16 ビット SCSI ディスク・ドライブ hdisk1 使用可能 10-60-00-9,0 16 ビット SCSI ディスク・ドライブ <-- disk数は2つ。ステータスOK |
ディスクの容量を確認する
> lsattr -El hdisk0 pvid 00062171813b65ef0000000000000000 物理ボリューム識別子 偽 queue_depth 3 待ち行列の深さ 偽 size_in_mb 4500 サイズ (MB) 偽 <-- 容量は4500MB > lscfg -vl hdisk0 hdisk0 10-60-00-8,0 16 ビット SCSI ディスク・ドライブ Manufacturer................IBM FRU Number..................83H7105 ROS Level and ID............53393847 Serial Number...............RDG98390 <-- シリアル番号 EC Level....................F21433 Part Number.................03L5256 Device Specific.(Z0)........000002029F00003A Device Specific.(Z1)........00K0159S98G Device Specific.(Z2)........0933 Device Specific.(Z3)........1198 Device Specific.(Z4)........0001 Device Specific.(Z5)........22 Device Specific.(Z6)........F21390 |
D.グラフィックカード
認識されているグラッフィックカードとステータスを確認する。
> lsdev -C | grep mg mga0 使用可能 20-58 GXT120P グラフィック・アダプター <-- 搭載グラフィックカードはGXT120P。ステータスOK |
グラフィックカードの詳細情報を確認する
> lscfg -vl mga0 DEVICE LOCATION DESCRIPTION mga0 20-58 GXT120P グラフィック・アダプター GXT120P 2D Graphics Adapter: |
E.テープ装置のデバイス情報を確認する。
> lscfg -vl rmt0 DEVICE LOCATION DESCRIPTION rmt0 10-60-00-0,0 SCSI 8ミリ・テープ機構/装置 (20000MB)
痛みの音楽ダウンロードの家Manufacturer................EXABYTE <-- EXABYTE製 Machine Type and Model......IBM-20GB <-- MAMMMOTH規格 Device Specific.(Z1)........38zA Serial Number...............60082648 <-- シリアル番号 Device Specific.(LI)........A0000004 Part Number.................59H4119 FRU Number..................59H4120 EC Level....................E30396 Device Specific.(Z0)........0180020283000030 Device Specific.(Z3)........ |
(3)システムエラー確認
マシン起動後、以下のコマンドを入力すると、マシンがハードウェア的に重大な問題を抱えている場合エラーが出力される。
何も出力されなければとりあえず問題はないが、出力があった場合は購入を避けたほうがいい。
ハードウェアでパーマネントタイプのエラーが出力されていないか確認する
> errpt -T PERM -d H |
出力行があった場合、全システムエラーをリストし、エラー概要を確認する。
> errpt (例)ディスク障害 EAA3D429 0510141104 U S LVDD 古い物理区画 EAA3D429 0510141104 U S LVDD 古い物理区画 F7DDA124 0510141104 U H LVDD 宣言された物理ボリュームがありません 52715FA5 0510141104 U H LVDD VGSAの書込みに失敗 613E5F38 0510141104 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー 35BFC499 0510141104 P H hdisk1 ディスク操作エラー 613E5F38 0510140804 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー 21F54B38 0510140804 P H hdisk1 ディスク操作エラー 1581762B 0510140704 T H hdisk1 ディスク操作エラー 03913B94 0510140704 U H LVDD ハードウェア・ディスク・ブロック再配置に 613E5F38 0510140704 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー 1581762B 0510140704 T H hdisk1 ディスク操作エラー 03913B94 0510140704 U H LVDD ハードウェア・ディスク・ブロック再配置に 1581762B 0510140704 T H hdisk1 ディスク操作エラー 613E5F38 0510140704 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー 21F54B38 0510140704 P H hdisk1 ディスク操作エラー 1581762B 0510140704 T H hdisk1 ディスク操作エラー 613E5F38 0510140504 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー A668F553 0510140504 P H hdisk1 ディスク操作エラー 613E5F38 0510140504 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー A668F553 0510140504 P H hdisk1 ディスク操作エラー EAA3D429 0510140504 U S LVDD 古い物理区画 613E5F38 0510140504 P H LVDD LVM によって検出された入出力エラー A668F553 0510140504 P H hdisk1 ディスク操作エラー <-- err_type = P(PERM)、err_class= H(Hardware) はハードウェアの重大障害 |
err_type: ・P(PERM)の場合 システムが問題を検知。回復しようとしたが失敗した ・P(PEND)の場合 デバイスまたは構成要素が機能を失いかけている ・P(PERF)の場合 デバイスまたは構成要素のパフォーマンスが低下し、許容レベル以下になっている ・T(TEMP)の場合 システムは何回か問題の解決を試みて、回復に成功した ・I (INFO)の場合 通知目的のメッセージ。エラーではない ・U(UNKN)の場合 重要度が不明なエラー |
err_class: ・H ハードウェアの問題 ・S ソフトウェアの問題 ・O 情報メッセージが記録されている ・U 未定義(ネットワーク等) |
エラーの詳細を確認する
4.おすすめのOSのバージョンは?
「枯れていて」極めて安定性の高いAIX4.3.3というバージョンがおすすめ。パッチなども整っている。
導入メディアはヤフーオークションなどで入手できる。中古ハードを購入した際にはだいたい付属していないことが多いため、
別途入手するはめになる。
なお、IBMのソフトウェアは、ライセンス(証書)さえあれば、メディアをCD−Rに焼いてバックアップをとっても問題はない。逆に
ライセンス(証書)が重要になるので、OS入手時はチェックしたい。
5.WindowsPC用パーツの流用(Windowsパーツとの互換性� ��
AIXサーバー(RS/6000)では、一部WindowsPC用パーツの流用が可能である。ハードウェア拡張を行いたい場合は参考にされたい。
パーツ流用不可:CPU、メモリー
(1)ハードディスク
Ultra-2 SCSI(コネクタ:標準ハーフピッチ 68ピン)の内蔵HDDであれば、大抵の機器で使用することができる。
以下コマンドを実行し、対応しているSCSI規格を確認する。
d00s043br/> ・サーバーの電源を落とした状態で接続し、装置の電源を投入後、サーバーを起動。 ・サーバー稼動中に、テープ装置を接続し、装置の電源を投入。その後「> cfgmgr」 デバイスが認識されているか確認する ・> lsdev -Cc tape rmt0 使用可能 10-61-00-2,0 差動型 SCSI 4ミリ・テープ機構/装置 「定義済み」ステータスのデバイスを「使用可能」状態にする ・> mkdev -l rmt0 デバイスが認識できない場合 ・SCSI IDが、他のデバイスと競合していないか? (SCSI IDは、内蔵であればジャンパ・スイッチにより、外付であれば、背面のスイッチより設定する)。 (マシン起動時に競合が発覚した場合は、起動時にあがる白い画面(SMS)の左上に 黄色い三角形の「!」で注意が促される。) ・ケーブルはしっかり接続されているか? ・ターミネーターはきちんとつけているか? デバイスを取り外し、あわせて構成情報も消去する ・> rmdev -l rmt0 -d |
各社製テープ・ドライブの装着設定(ディップスイッチ)Tips:
HP製LTOドライブの装着方法 例)HP製 内蔵LTO1ドライブ C7369-00860 例)HP製 内蔵LTO1ドライブ C7377-00255 事前に「Atape.driver」をインストールしておく。 ディップスイッチの設定はなし。 |
(4)キーボード・マウス
通常のPS2キーボード・マウスが使用できる。
(5)ディスプレイ
通常のパソコン用ディスプレイ(D-sub15端子)が使用できる。
6.IBMへの修理の依頼
全てのIBM機器は、保証書がなくても、「型番」「シリアル番号」さえ明確になっていれば修理を依頼することができる。
(ただし、かなり高価。また、自分でH/Wの増設等行っている場合は、「改造」扱いとなり、修理に応じてくれない。)
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